バラを買おうとしている方へ…1
一昨日、伊勢原の方に、バラの育て方のレクチャーに行って来ました。
園芸暦が数十年の方でして、庭も非常に広く、日当たりも抜群で、うらやましい環境でした。
今年から、本格的にバラを始められたのですが、その方とお話していて、感じたのは、品種選定時に参考にするものについての誤解が、僕がバラを始めたときと似ているようでしたので、もう一度、全体的にその方のみならず、バラを買おうとしている方へのアドバイス的なものを書いておきます。
1.バラのことを書いてある本の耐病性についての記述はよく読むこと
バラ以外の植物に書いてある本は、無農薬栽培を基本として、耐病性について書かれています。たとえば、「この品種は病気に強いですが、若干うどん粉病が発生します。」とあれば、農薬を使用した栽培していると、寒い乾燥した時期とかにうどん粉病が少し出る程度の意味なのですが、バラの本でこの記述があった場合、無農薬栽培をしていたら、ほぼ、うどん粉病が発生し、かなり広がる覚悟が必要となります。
それは、バラの栽培はある程度、農薬を使う前提で書かれているものがほとんどだからです。よく、「バラの栽培が難しい、丈夫だと言われて買ったのに病気だらけで、弱って枯れてしまった。」という言葉を耳にします。それは、バラを以前から育てているものが、農薬使用栽培の前提で話をしてしまっているのが原因なのです。
バラを販売する人、関わる人は、ここのところを十分反省していただきたいと僕は考えています。現在、シニア世代の方のガーデニングブームが来ているのに、バラはそれほど盛り上がっていません。価格の面から言っても、ブランドローズ以外は他の植物よりもべらぼうに高い金額ではないのに、何故か。それは、知ってか知らないうちに、シニアの方がバラは難しいという情報が入ってしまったからなのです。
しかも、農薬使用前提の情報の流布をとめない限り、この間違った情報は広がり続けると思います。
話を元に戻すと、新しくバラを買おうとする方で、無農薬栽培をする方は、書物などで、「無農薬栽培可」と書かれているものや、「うどん粉病に強い、もしくは、とても強い」と書かれているものを選ぶようにしてください。
うどん粉病とともに、バラの二大病といわれている黒点病については、できる限り普通以上の強さを持ったものを。そして、大切なのは、樹勢が強いものを選んでください。
黒点病で葉を全て落としても、樹が強い品種は、枯れることはありません。また、すぐに芽を出して、葉を展開してきます。そして、すぐ、黒点病になっても、花をつけて咲かせます。
そのような生育の品種として、(僕が育てているもののでは)「ソフィーズー・パーペチュアル」があります。(手前のピンクのバラ)
無農薬栽培をしない予定の方でも、上に書いた基準でバラを選ぶと、非常に買った後の管理が楽です。
とにかく、始めは、丈夫な品種を選んで育ててみて、水遣りや施肥についてのタイミングをつかんで、さらに、いろいろ育てていくことをお勧めいたします。
さらに、買う前の注意点が他にもあるので、次回書きます。